インビザラインは、適切に使用することで噛み合わせの改善が期待できる矯正方法です。
ただし、治療途中で歯が動いている段階では、噛み合わせに違和感を感じる場合もあります。
今回はインビザラインでの矯正治療で嚙み合わせは改善されるのか、悪化することはないのかについて詳しく解説していきます。
インビザラインで
噛み合わせは改善できる?
そもそも正しい噛み合わせとは、上下の歯が適切に接触し、咀嚼や会話時に歯や顎に負担がかからない状態を指します。
具体的には、前歯が軽く接触し、奥歯がしっかりと噛み合うこと、また左右の歯が均等に噛み合うことが理想的です。
これにより、歯や顎関節への負担が減り、長期的な健康を保てます。
インビザラインは透明なマウスピース型の矯正装置で、軽度から中程度の歯並びの改善に適していますが、噛み合わせの大幅な改善には限界があります。
歯並びは改善できても、噛み合わせに関しては、専門的な調整が必要となる場合があります。
例えば、奥歯の噛み合わせや顎関節症状がある場合、インビザラインだけでは十分な効果が得られないこともあるため、追加の治療やブラケット矯正が推奨されることもあります。
インビザラインでの噛み合わせ改善を検討する際は、事前に歯科医師の評価を受け、適切な治療方法を選択することが重要です。
インビザラインで噛み合わせが
悪化するって本当?
インビザラインで噛み合わせが悪化するとの噂は一部にありますが、これは治療プロセスや使用方法に起因する場合が多く、必ずしも治療自体が問題ではありません。
噛み合わせ悪化の原因として考えられる主な要因と対策について説明します。
1.マウスピースの
装着方法に問題がある
インビザラインは装着方法が重要で、正確にフィットしないと治療効果が減少し、歯並びや噛み合わせに影響が出る可能性があります。
マウスピースが奥までしっかりとはまっていなかったり、間違った位置で装着すると、計画通りの力が歯に加わらず、噛み合わせが不安定になることがあります。
特に、噛み合わせが悪化していると感じた場合、装着方法を歯科医師に確認することで、問題の早期発見と対策が可能です。
2.マウスピースの
装着時間が不足している
インビザラインの装着時間は、通常1日20〜22時間が推奨されていますが、装着時間が不足すると、治療計画通りに歯が動かず、予定外の噛み合わせの変化が生じることがあります。
装着時間が短いと、歯が予測された通りの位置に移動せず、噛み合わせの乱れが生じやすくなるため、指定時間の装着を厳守することが大切です。
スケジュールを守れない日が続く場合、歯科医師と相談し、調整を行うことも検討しましょう。
3.マウスピースが変形・破損している
インビザラインのマウスピースが破損や変形していると、歯に正確な圧力がかからず、治療効果が低下する可能性があります。
破損したマウスピースをそのまま使用すると、歯が計画通りに動かないばかりか、噛み合わせが悪化することも考えられます。
破損や変形に気づいた場合、すぐに歯科医院に相談し、新しいマウスピースの提供や調整を受けることが重要です。
4.食いしばりや歯ぎしりの癖がある
食いしばりや歯ぎしりの癖があると、インビザラインの治療効果に影響が出る場合があります。
これらの癖があると、マウスピースに過度の負荷がかかり、変形や摩耗が進み、噛み合わせが不安定になることがあります。
噛み合わせが悪化したと感じる場合、歯ぎしり防止用のナイトガードの使用や、歯科医師による癖の管理が役立つことがあります。
事前に歯ぎしりや食いしばりがある場合は、治療開始時に歯科医師へ伝え、対策を講じることが望ましいでしょう。
5.多くの場合は、
治療過程で生じるもの
インビザラインは徐々に歯を動かして理想的な歯列を目指すため、治療の途中段階で一時的に噛み合わせが不安定になることがあります。
特に治療初期や中期では、歯が計画的に移動中であるため、噛み合わせが悪化したように感じることが多いです。
最終段階まで治療を進めると、計画された噛み合わせが完成し、安定することが一般的ですので、治療途中での一時的な変化に不安を感じる場合も、最後まで治療を続けることが重要です。
また、歯科医師と定期的に治療経過を確認し、不安があれば相談することも有効です。
以上のように、インビザラインによる噛み合わせの悪化は使用上の問題や治療中の一時的な現象であることが多く、適切に管理すれば問題を最小限に抑えられます。
正しい使用方法や装着時間の確保、マウスピースの状態管理を徹底することで、理想的な噛み合わせに近づけることが可能です。
インビザラインで噛み合わせが悪化したと感じた場合の対処法
インビザライン治療では、理想的な結果を得るために正しい使い方と歯科医師との連携が重要です。
以下の3つのポイントを守ることで、治療効果を最大限に引き出し、噛み合わせの悪化を防ぐことができます。
1.マウスピースの装着時間を守る
インビザラインの効果を十分に発揮するには、1日20〜22時間の装着が必要とされています。
装着時間が不足すると、計画通りに歯が動かず、噛み合わせのずれが生じる可能性があります。
特に食事や歯磨き以外の時間帯には、必ず装着することが求められます。
また、装着時間を守らないと、次のステージに進む際にマウスピースが合わなくなることもあるため、治療計画通りに進むために指示された装着時間を厳守することが大切です。
2.マウスピースの状態や
装着方法を確認する
マウスピースが破損や変形していると、歯にかかる力が不均等になり、噛み合わせの乱れや計画通りの歯の移動が妨げられることがあります。
また、装着方法が正確でないと、意図した歯の動きが得られないため、日々の確認が必要です。
装着が浅い、奥まで入っていないと感じたら、再度しっかり装着するか、歯科医師に確認してもらうことが推奨されます。
破損や装着の違和感がある場合は、早めに新しいマウスピースに交換してもらうことで問題を予防できます。
3.歯科医師に相談する
治療中に噛み合わせが悪化したと感じた場合や、装着に違和感がある場合は、速やかに歯科医師に相談することが重要です。
インビザラインの治療では、歯が段階的に移動するため、治療途中で一時的に噛み合わせに変化が生じることがありますが、これが自然な範囲かどうかは専門家の判断が必要です。
また、食いしばりや歯ぎしりの癖がある場合、治療に影響することがあるため、適切な対処が求められます。
歯科医師の指導のもとで、追加のナイトガードや補助器具の使用など、噛み合わせを安定させるための対応を受けることが効果的です。
以上の3点を意識することで、インビザライン治療中の噛み合わせの不具合を最小限に抑え、理想的な歯並びと噛み合わせを目指すことができます。
インビザラインで
治療できる噛み合わせ
インビザラインは、透明なマウスピースを用いて矯正を行う装置で、見た目が目立たず取り外しが可能な点が特徴です。
主に軽度から中程度の歯列不正に対応し、さまざまな噛み合わせの問題を改善できます。
ここでは、インビザラインで治療が可能とされる代表的な噛み合わせについて、出っ歯、すきっ歯、受け口、叢生の4つを詳しくご紹介します。
1.出っ歯
出っ歯(上顎前突)は、上の前歯が前方に突出した状態のことを指します。
見た目や発音、口の閉じにくさといった問題に加え、上の前歯が衝撃を受けやすくなるなど、機能面でもリスクが伴います。
インビザライン治療では、歯に適切な力を加えて上の歯を後方に移動させ、前歯の突出を改善することが可能です。出っ歯の程度や原因が軽度から中程度の場合、インビザラインでの矯正が有効とされています。
ただし、骨格の問題が影響している重度の出っ歯では、インビザライン単体での矯正が難しく、他の矯正方法や外科的な治療が必要になることがあります。
2.すきっ歯
すきっ歯(空隙歯列)は、歯と歯の間に隙間がある状態で、審美的な理由で治療を希望する方が多いですが、食べ物が挟まりやすいなど機能的な不便も生じることがあります。
インビザラインでは、隙間がある歯に圧力をかけて移動させ、理想的な位置に配置することで、すきっ歯を改善できます。
特に、軽度の隙間であればインビザラインでの治療が有効で、患者様の希望に応じて、隙間を完全に閉じるか、少し残すかなど、細かい調整も可能です。
しかし、隙間が広範囲にわたる場合や、骨格的な原因がある場合は、インビザラインと補助的な装置を併用することが推奨されることもあります。
3.受け口
受け口(反対咬合)は、下の前歯が上の前歯よりも前に出た状態です。
通常、受け口は顎の成長や遺伝的な要因が影響しやすく、放置すると発音障害や咀嚼の問題が生じることがあります。
インビザラインは軽度から中程度の受け口の治療に効果があり、マウスピースを用いて下の歯を後方に、または上の歯を前方に動かすことで、噛み合わせを改善できます。
ただし、骨格に由来する受け口の場合、インビザライン単体では治療が難しいケースも多いため、骨の成長が影響する若年層には外科的処置や他の矯正方法が検討されることがあります。
歯科医師による精密な診断を受け、治療計画を立てることが重要です。
4.叢生(そうせい)
叢生(乱ぐい歯)は、歯が重なり合ったり、歯並びが乱れている状態のことです。
歯がきれいに並んでいないと、歯磨きがしにくく、虫歯や歯周病のリスクが高まるため、機能面の改善を目的として治療を希望するケースが多いです。
インビザライン治療では、歯を少しずつ移動させて、スペースを作りながら歯並びを整えることができます。軽度から中程度の叢生であれば、インビザラインは有効な手段ですが、スペースが著しく不足している場合は、抜歯が必要になることがあります。
抜歯を行った場合でも、インビザラインで治療が進められることが多いですが、歯の状態や噛み合わせのバランスを考慮し、最適な治療方法を検討することが求められます。
インビザラインは、出っ歯、すきっ歯、受け口、叢生といった歯列不正の治療に幅広く対応していますが、その効果は症状の程度や骨格の状態によって異なります。
特に軽度から中程度のケースに適しており、骨格的な要因が大きい場合は他の治療法が必要になることもあります。
治療の選択には専門的な診断が欠かせませんので、歯科医師と相談し、自身の状態に合った治療方法を選ぶことが大切です。
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横浜市瀬谷区の「三ツ境駅前スマイル歯科」にご相談ください
インビザライン矯正での噛み合わせの悪化は主に治療過程で生じるものが多いため、装置の特徴を理解すること、歯科医師への相談によってその多くは改善される可能性が高いです。
しかし、患者様の歯並びによってはインビザラインと合わせた治療が必要となる場合もあります。
三ツ境駅前スマイル歯科では経験豊富な歯科医師が患者様一人ひとりに合わせた治療内容をご提案しています。
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