インビザラインで滑舌・発音が悪くなる原因と対処法を歯科医師が解説 COLUMN

2025.04.18

インビザラインで滑舌・発音が悪くなる原因と対処法を歯科医師が解説

一般的に矯正装置を付けていると唇や舌の動きが制限されるため、滑舌が悪くなります。

今回はインビザライン矯正で滑舌が悪くなるのか、原因や改善法もあわせて詳しく解説していきます。

インビザライン矯正中は
滑舌が悪くなるのか

インビザライン矯正中は滑舌が悪くなるのか

インビザラインは様々な矯正方法の中でも口腔への影響が少ない矯正方法です。ワイヤー矯正はブラケットと呼ばれる金具やワイヤーに唇や舌が当たり、発音がしづらくなります。それに比べて、インビザラインで使用するマウスピースは1枚の厚みが0.5mmほどでとても薄いです。

また、患者さま一人ひとりに合わせて作られているためフィット感も強く、口腔内に入れても違和感が少ないです。しかし、装着を開始してから慣れるまでに1〜2週間ほどかかるので、その間は滑舌や発音に違和感を感じるかもしれません。

インビザライン矯正中に
気になりやすい音

インビザライン矯正中に気になりやすい音

インビザライン矯正中に発音や滑舌に違和感がでる音としては、サ行・タ行・ナ行・ラ行などがあります。

サ行は歯・歯茎・舌先で音を作る、無声の摩擦音です。舌先を下の前歯の裏に付けて、息が通る音を利用して発音します。そのため、マウスピースを装着していると舌の当たる位置や息の通り方が変わり、発音が難しく感じられるのです。

タ行は破裂音と破擦音で構成されており、舌が前歯の裏のあたりに当てて発音します。ナ行は、舌が常に前歯の裏、歯茎のところに接して発音する鼻音で、ラ行は前歯の裏、歯茎に舌が触れることで発音する弾き音です。いずれの発音もマウスピースを装着することで歯茎の一部が覆われて発音に違和感が生じることがあります。

発音が気になる方は矯正開始後、家族や友人に確認してもらうのもよいでしょう。

インビザライン矯正中に
滑舌が悪くなる原因

インビザライン矯正中に滑舌が悪くなる原因

インビザライン矯正中に滑舌が悪くなる主な原因を4つご紹介します。

①マウスピースに慣れていないため

インビザライン矯正ではマウスピースを使用します。マウスピース自体は0.5mmと非常に薄く、他の矯正方法と比較しても違和感が少ないです。しかし、マウスピースで歯全体を覆うため、何も装着していない状態に比べると多少の違和感はあるでしょう。

また、舌の動きも制限されたり、発音の際にマウスピースが舌に当たるため、より滑舌が悪くなったと感じる方が多いようです。

②口腔内が乾燥するため

インビザライン矯正では通常上下にマウスピースを装着します。厚さ0.5mmのマウスピースが上下に入ると1mmの厚みが出ます。それにより、何も装着していない時と比べると口が閉じにくくなり、自然と口が開くことで口呼吸になってしまうのです。

また、マウスピースを装着することで唾液が口全体に行き渡りにくい状況になります。加えて、インビザライン矯正中は水以外の飲み物を飲むときはマウスピースを外さなければいけないため、水分補給の機会が減ってしまうこともあります。このような理由から口腔内が乾燥し、滑舌が悪くなってしまうのです。

③マウスピースの装着が間違っているため

インビザラインは患者さま一人ひとりに合わせてオーダーメイドでマウスピースを作製します。そのため、正しく装着できていれば歯列にしっかりとフィットし、違和感も最小限になります。

しかし、装着が間違っているとマウスピースが浮いてしまい、違和感も大きくなり、舌の動きもより制限されてしまうので、滑舌が悪くなってしまいます。

④マウスピースが変形しているため

インビザラインは自身で着脱が可能なため、食事や歯磨きの際には取り外すことが一般的です。しかし、この時に無理に力をかけて取り外しを行ったり、マウスピースを噛んで装着するなど誤った方法で着脱を行うとマウスピースが変形してしまいます。

また、マウスピースは熱に弱いため、洗浄の際に熱いお湯を使用することも変形の原因になってしまいます。マウスピースの変形は滑舌だけでなく、治療の進捗にも影響を与えるため、正しく取り扱いましょう。

インビザライン矯正中に
滑舌が気になる場合の改善法

インビザライン矯正中に滑舌が気になる場合の改善法

インビザライン矯正中に滑舌が気になる場合は、以下の改善方法を試してみましょう。

①慣れるまで様子を見る

通常マウスピースに慣れるまでは1〜2週間ほどかかるといわれています。矯正開始直後や新しいマウスピースに交換した直後は、特に違和感を感じやすく滑舌が気になるかとは思います。

徐々に慣れてきますが、開始直後や交換直後には大切な予定をいれないようにする、短時間であれば取り外して会話をするようにしましょう。

②マウスピースの装着方法を見直す

誤ったマウスピースの装着によっても滑舌に影響が出るため、正しく装着しましょう。矯正開始時に歯科医院で着脱方法について指導がありますが、装着について不安がある場合には担当のスタッフに相談することをおすすめします。

また、チューイーと呼ばれるソフトシリコン製の補助ツールを使用し、マウスピースと歯を密着させることでより違和感が軽減されるかもしれません。取り外しが難しい場合には、アライナーリムーバーという器具を使用してみるのもいいでしょう。

③マウスピースを装着した状態でたくさん会話をする

マウスピースを装着した状態でたくさん会話をすることも違和感の軽減になるでしょう。口腔内の適応力が高いので数週間もすればマウスピースに慣れてきて、自然な発音ができるでしょう。

④発音トレーニングを行う

発音練習を行うことも効果的です。具体的には発音が難しくなるサ行・タ行・ナ行・ラ行を中心に行うと良いでしょう。鏡を見ながら、舌の位置や息の通り方を意識して行いましょう。

また、早口言葉なども口周りの筋肉や舌筋を鍛えることができるため、滑舌改善につながります。

会話に支障が出るほど
滑舌が気になる場合の対処法

会話に支障が出るほど滑舌が気になる場合の対処法

会話に支障が出るほどインビザライン矯正中の滑舌が気になる場合は、会話の際に一時的にマウスピースを外すことも可能です。しかし、自己判断で取り外しの機会を増やす際には気をつけなければいけないことがいくつかあります。

1つ目は装着時間です。インビザラインでは1日22時間以上の装着時間が推奨されており、この時間を下回ると治療の効果が出なかったり、後戻りしたりします。スマホのアラームやリマインド等で時間管理をし、会話が済んだらすぐに装着するように心がけましょう。

2つ目は、取り外した際の保管方法です。マウスピースは透明なので紛失しやすく、ティッシュで包むと誤って捨ててしまうことも少なくありません。専用ケースを使用することで、変形なども防ぐことができるので外出の際にもケースを持ち歩くようにしましょう。

インビザライン矯正中の滑舌が不安な方は、
横浜市瀬谷区の「三ツ境駅前スマイル歯科」にご相談ください

三ツ境駅前スマイル歯科

インビザライン矯正は他の矯正方法に比べて違和感も少なく、通常1〜2週間程度で慣れる場合が多いです。正しい装着方法や発音トレーニングを行うことも滑舌の違和感の改善につながるでしょう。

また、自分で取り外しが可能なので、どうしても会話中に滑舌の違和感が気になる場合は、短時間に限り取り外すことができます。しかし、自分の判断で取り外す際には、装着時間や取り扱いに十分注意する必要があります。

三ツ境駅前スマイル歯科では、経験豊富な歯科医師・スタッフがカウンセリングから治療まで担当いたします。治療開始後でも、滑舌の不安がある場合は日常生活でのアドバイスや補助ツールなどご案内いたします。

LINEでお口の写真を送っていただくと、オンラインでの矯正相談も可能です。ぜひ、三ツ境駅前スマイル歯科にご相談ください。

アクセス 24時間WEB予約 矯正相談予約 矯正相談予約